代表ごあいさつ

私たちがこの仕事を始めたきっかけについてお話します。小林義昭の祖父は私が小学生のころ、脳卒中で倒れました。しかし、リハビリによって回復し、入院中の病院から私宛に直筆の手紙が書けるほど回復しました。老人ホームに行くと聞いていたので、『よくなるんだ！』という衝撃が記憶として鮮明に残っています。

小林義昭は医師となって各地で研鑽を積んだ後、２００２年から約１４年間を佐渡島の佐渡総合病院に勤務しました。ご高齢の方が肺炎などで入院すると、体の力も弱くなり在宅療養が困難になります。肺がんを発症していたり、酸素や人工呼吸器を使用しながらとなると、とても一般的な施設では受け入れ困難な状況となりました。県内で最も高齢者率の高い地域の一つである佐渡では若い方が少なく、若しいても仕事の為、介護困難であったり、ご高齢のご夫婦二人の老々介護で有ったりしました。そんな時に、困っている患者さんを受け入れてくれる施設が当時は佐渡にはなく、何とかしてやりたいと心に引っ掛かっていました。

縁あって、新潟市に開業したのち、若い働き盛りの人たちの健康を守る開業医としての仕事を続けていく中、やはり、カバーしきれていない高齢者への医療を何とかしたいという思いが強くなりました。まず、身近なところで訪問看護ステーションを開設しました。そして以前からの夢であった高齢者の為の医療、病気を抱えて病院から在宅に戻れない人たちを受け入れる施設を作ろうと決め、施設運営を行う会社を組織しました。

私が佐渡にいたころ、佐渡のどこかの地域では葬祭時は近所の人たちが総出で協力し合う五人組の習わしが残っていました。ご近所の方が近所の他人の葬式を手伝うのは『次は私たちの番かもしれない』からだそうです。ご近所の深い愛情に包まれて暮らしている人々は、なんで優しいんだろうと私は思っていました。

そういう思いがあるからこそ、この事業において『ご近所』の近しい人たちに囲まれて時を過ごす素晴らしさを感じてもらえるように、『ご近所訪看』『ご近所ホーム』と名付けました。

どうかこの思いが人々の心を癒して時間を送れるよう願ってやみません。一人でも多くの方々の笑顔な時を共有できることを願っています。ご近所ホームとして飛躍していく中にそれを達成し続けていくことを確信しています。皆様のご協力をお願い致します。